NARAtive2018

二階堂家物語

THE NIKAIDOS’ FALL

イントロダクション

なら国際映画祭2016のNARAtiveコンペティション部門に長編一作品目である「NAHID」(ナヒード)で参加し、グランプリであるゴールデンSHIKA賞を受賞したイラン出身のアイダ・パナハンデ監督が、2017年10月に奈良県天理市で撮影を行いました。2018年9月20~9月24日に開催した第5回なら国際映画祭2018のオープニングセレモニーでプレミア上映を行いました。

ストーリー

一人息子を亡くし、代々続く家系が途絶える危機に頭を痛めている辰也とその母ハル。 息子を失い妻が出て行ってしまった辰也に対し望まぬ相手との結婚を迫るハル。そして娘の由子に婿養子をとり、二階堂家を受け継いでほしいという思いを秘める辰也。名家の後継ぎを巡り家族の仲に亀裂が生れていく。

詳細情報

出演:加藤雅也、石橋静河、町田啓太、田中要次、白川和子、陽月華、伊勢佳世、ネルソン・バビンコイ

脚本:アイダ・パナハンデ、アーサラン・アミリ / 撮影:モルテザ・ゲイディ / 音楽:茂野雅道 / エグゼクティブプロデューサー:河瀨直美

監督 : アイダ・パナハンデ
製作国 日本・香港 / 製作年 2018 / 106分 / カラー / DCP / 字幕 [ ENG / JPNSub. ]

製作:LDH JAPAN、Emperor Film Production Company Limited、なら国際映画祭実行委員会
日本配給:HIGH BROW CINEMA アジア配給(日本国外):Emperor Motion Pictures
© 2018 “二階堂家物語” LDH JAPAN, Emperor Film Production Company Limited, Nara International Film Festival

配給

監督紹介

アイダ・パナハンデ

1979年テヘラン出身。
フィルム・ディレクティング修士号とフィルム・フォトグラフィー学士号を持ち、テヘラン芸術大学在学中より映画製作を開始し、多くの短編映画を監督している。
監督としての才能を認められ、イラン国営テレビでTV映画を製作、様々な国内TV映画祭で受賞した。

2009年 短編映画『COCKCOMB FLOWER』でベルリン“タレント・キャンパス”に招待。
2016年 初長編作『NAHID』が2016カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門・期待すべき新人賞(Prix de l’Avenir)を受賞。
なら国際映画祭2016にてゴールデンSHIKA賞受賞。
2017年 長編2作品目となる「ISRAFIL」を発表。
2018年 長編3作品目となるNARAtive2018「二階堂家物語」をなら国際映画祭2018にてプレミア上映

監督ステートメント

長編第3作目となる新しいストーリーを探し求めていた時に、馴染みのあるプロットがふと浮かびました。伝統や社会慣習に加え、先人たちが守り続けた生活や行動、そして信条というある種の“柵”に取り巻かれながらも情熱的に純粋な愛を生き求める主人公たち。イランで製作した私の過去の長編2作品でも、筋書きや雰囲気はそれぞれ違うものの、これらは主要なコンセプトでした。
このたび日本の文化やライフスタイルを深く理解しようと踏み込んだとき、日本で出会った友人から事実にほど近いストーリーを見いだしました。極東(日本)に暮らす人々の実生活から中東の視点で私が引き出したのは、このモダンな時代においても未だかつて存在する個人的自由と社会的義務の間にある試練です。
映画は世界共通言語であり、この言語で人々は感情や想いを正直に共有することができます。この私の第3作目ではこの世界共通言語で、私にとって地理的には遠くても文化的にはとても親しみを感じる、この「日出ずる国」で新しいストーリーを情熱的に描いてゆきます。

アイダ・パナハンデ

プロデューサーステートメント

なら国際映画祭2016年にて最高賞であるゴールデンSHIKA賞を受賞したのはイラン出身のアイダ・パナハンデ監督の長編処女作「NAHID」だった。
本作品は、カンヌ国際映画祭2015”ある視点部門”においてPromising Future賞を受賞し、世界的にその才能を知らしめたのである。
「NAHID」は世界15カ国での販売が成立し、フランスでは10万人の動員を記録するヒット作品となった。
中東の女性が抱える問題に向き合い、離婚した女性の選ばざるをえない生き方、
それでも強く屈さず生きていく姿を克明に映し出した本作からは社会に対する監督の強いメッセージが溢れている。
そして今、日本の古都奈良にある天理市にて、市や市民の多大なる支えの元、時代や社会問題、家族の歴史に翻弄されながら生きる3世代の家族の物語が生まれようとしている。 2017年3月に参加した香港フィルム企画ファンドマーケット(HAF)では、この作品の企画がオリジナリティを持ち、クリエイティブなプロジェクトに与えられるHAFアワードを受賞。今まさに、世界の注目を集める作品の誕生が期待されている。
尚、なら国際映画祭が行うNARAtive映画制作プロジェクトにて、女性監督とのコラボレーションは初めてとなる。
まだまだ少数派の女性監督の目を通した日本の文化はどのように表現されるのか、世代を越えて受け継がれるものの価値をイランの若手新進気鋭女性監督が映し出します。

河瀨直美

上映履歴・受賞歴

2018

なら国際映画祭 2018

2019

香港国際映画祭 Global Vision部門にて上映決定! 上映日 3/19 および3/21

撮影地

天理市

天理市は奈良県の北中部に位置し、東西に西名阪自動車道と名阪国道、南北に国道24号・国道169号・京奈和自動車道の通る、交通の要地です。
鉄道は近鉄天理線·JR万葉まほろば線が走り、両路線が交わる天理駅からは大阪·京都などへのアクセスも便利です。
市西部は平坦な奈良盆地に含まれる住みよい地域である一方、東部の山間地では豊かな緑に囲まれながら人々が暮らしを営むこのまちでは、農業やスポーツ、音楽や文化活動が日々盛んに行われています。

天理市の魅力へ

ロケ地情報地図

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